「合同オーディションなら、1回でたくさんのバレエ団に見てもらえる」——そう聞くと、すごくお得に感じますよね。
でも合同オーディションには、登録料と参加費がかかります。一方、各バレエ団を回るプライベートオーディションは、受験料はかからないことが多いものの、交通費と宿泊費がかさみます。
日本から受けに行くと、実際どれくらい違うのか。お金と、契約までの近さの両方で比べてみました。
でも、狭き門です。
合同オーディションで契約をもらえれば、それで済む話です。でも実際は、そんなに簡単ではありません。その理由を、お金の流れと一緒に見ていきます。
そもそも、2つのオーディションは何が違う?
1つの会場に、複数のバレエ団の監督や関係者が集まります。大勢のダンサーを一度に審査する形です。
例:Grand Audition 2027(2027年2月・バルセロナ/アムステルダム)CVと動画を送って招待をもらい、そのバレエ団のカンパニークラスに参加します。監督に直接見てもらう形です。
募集の多くはこの形です
COST 1合同オーディションにかかるお金
Grand Audition 2027 を例に、日本から1会場だけ受けに行く場合(約1週間)で計算してみます。
1ユーロ=約176円で計算。航空券・宿泊は2月に日本からヨーロッパへ行く場合の目安です。
お金を払っても、受けられるとは限らない
申請するだけで45ユーロ。でも、これを払ったからといって受けられる保証はありません。書類選考で落ちても、登録料は戻ってきません。
合格の連絡から3日以内に参加を確定して、参加費290ユーロを支払います。ここで飛行機とホテルも予約します。
いちばんつらいのが、これです。お金を払って、飛行機に乗って、踊れたのは最初のクラスだけ——ということも起こります。
合同オーディションには、世界各国のトップレベルのバレエ学校から生徒たちが集まります。身体的な条件も実力も、自分よりずっと上かもしれません。その中で、まず最初のクラスを生き残らなければいけません。
こうして見ると、合同オーディションは「万人向け」のオーディションではありません。
COST 2プライベートで各バレエ団を回るお金
次に、招待をもらった4つのバレエ団を、1回の渡航で回る場合(約2〜3週間)です。
回る団体の数・国・日程の詰め方で大きく変わります。
並べてみると
1ユーロ=約176円で計算。合同はGrand Audition 2027の登録料・参加費をもとにしています。
金額だけ見れば、合同オーディションのほうが12〜24万円ほど安く済みます。
ただし、合同で契約が決まらなかったら、そのあとプライベートで各団を回るための渡航費がまるごと上乗せになります。「安いから合同だけ」は、うまくいかなかったときにいちばん高くつく選び方でもあるんです。
それでも、プライベートをすすめる理由
交通費や宿泊費はかかります。それでも、実際に監督に見てもらえることには、合同オーディションにはない良さがあります。
大勢の中の1人ではなく、近い距離で、クラスの最初から最後まで見てもらえます。合同オーディションに比べて、ずっと記憶に残りやすいです。
団員と同じクラスで踊るので、監督は「この子がうちで踊っている姿」をイメージしやすくなります。
スタジオ、団員の様子、街の空気。「ここで働きたいか」を、自分で判断する材料にもなります。
正直に:合同オーディションが向いている人もいます
合同オーディションが悪いわけではありません。1日で複数のバレエ団に見てもらえるのは、やはり大きな魅力です。次に当てはまる人なら、受ける価値は十分あります。
よくある失敗と、その対策
合同オーディション1本に賭けて、最初のクラスで終わってしまう
プライベートの招待を軸に渡航の計画を立てる。合同オーディションは、日程が合えば追加する。
招待が少ないまま、とりあえず渡航してしまう
CV・動画・応募メールを整えて招待を増やしてから、1回の渡航で無理なく回れるルートを組む。
- 身長や経歴に合わせたあなた専用のバレエ団リスト
- 監督の目に留まるCV・オーディションビデオの作成と編集
- 団ごとの応募メール作成(プリンシパルプランは応募の代理送信まで)
- 合同オーディションの金額:Grand Audition 公式サイト。登録料は2026年10月2日から応募1件・会場1か所につき45ユーロ(返金不可)、書類選考の通過後に参加費290ユーロ(2026年10月15日確認)
- 航空券・宿泊費は、2月に日本からヨーロッパへ渡航する場合の目安です。時期・都市・予約のタイミングで大きく変わります
- 1ユーロ=約176円で計算しています
- プライベートオーディションの受験料は、団体によって必要な場合があります。最新の情報は、必ず各団体の公式サイトでご確認ください

